さて、沖縄滞在二日目。今日もいい天気、朝から日差しがギンギンです。
東横インは朝食が無料でサービスされます。おにぎりと味噌汁という簡素なメニューですが、
観光客もビジネスマンも夜は大いに飲んで食べるだろうから、朝食はこのくらいでいいのかも
しれませんね。
ただの味噌汁ではなく、
イナムドゥチってところが沖縄風です。まーさんどー。
さて、今日は帰省の第一の目的であります義母の一周忌法要が営まれます。
沖縄の法事は本土(主に関東?)のように菩提寺で法要を営んだ後、場所を変えて料理屋など
で会食(お清め)をして終了・・・というパターンではありません。
法要は家内の実家で営まれます。家族親類縁者が集まり、最初にお坊さんが見えて読経と焼香、
その後だいたい日没くらいまで入れ替わり立ち代りお客様が焼香にお見えになります。
お客様にはその都度、小さなお膳をお出しするので料理担当の女性陣は一日大忙しとなります。
家内は準備があるので朝から実家へ向かうとのこと。自分も何か手伝おうかと申し出たところ・・・
「男がやるような用事は何も無いよー。居られても邪魔になるだけさー、どこか見てきたら?」
・・・沖縄に帰ってきたとたんに、ウチナーグチ(方言)になってます。
お言葉に甘えて、午前中は国際通り周辺を一人でぶらつく事にしました。
2年ぶりの国際通り、平日の午前中なので閑散としてます。
真夏の日差しがキツイので、さっさとアーケードに逃げ込みます。
時間は10時を過ぎたばかり。沖縄は朝が遅い(夜も遅い?)のでまだ閉まっているお店が多いです。
しかし、ここは何時来ても昭和のにおいがしますね。
国際通りには平和通りと平行して、市場本通り、むつみ通りなどいくつものアーケードが交差してい
ます。それぞれ雰囲気が違うので、歩き比べてみると面白いですよ。
最近は変わったTシャツを売る店が増えました。元祖はHabuBoxや海人工房ですかね。
「琉球休暇」・・・内地にはこれを待ちわびつつ、日々働いている方がたくさんいるんでしょうね。
こんなのもありました(笑)
これを着て歩くくらい開き直れればたいしたもんですが・・・。
何十回も来ているんですが、なぜかまちぐわー(市場)には足が向いてしまいます。ジュース売りの
おばぁも健在でした。
ちょっと見飽きてるのと買い物も無かったので、さすがに市場の中には入りませんでした。
このあたりは八百屋さんが多く「家庭用」マンゴーが1個200円くらいで売ってます。ちょっとキズが
あったり色合いが悪いというだけで味は変わりません。家で食べるならこれで十分ですね。
さて、国際通りに戻って周辺を散策・・・なかなか怪しい雰囲気、竜宮通り社交街です。
「社交街」とは飲み屋が集まっている横丁の事で、沖縄ではこの呼び名がまだ残っています。
昔はホステスさんの事を「社交さん」と呼んだそうです。現在、社交街にいる社交さんは・・・
ほとんどが
おばぁです。(実際、おばぁが一人ないし二人でやっている店が多い)
沖縄に来たら、ガイドブックに載ってる店よりぜひこういうディープなお店で夜を過してみましょう。
(いきなりは難しいかな~)
ちなみにこの「小桜」はおっちゃんが一人で切り盛りしているお店です。
看板の「南光」とは東風平(こちんだ)町にある神谷酒造の泡盛の銘柄です。
その後、国際通りの裏側をウロウロしていたら、
こんな店が出来てました!
どんな方がオーナーなんでしょうか?まさか本人??それはないか・・・。
後でnetで調べたら、東京、千葉、仙台、福岡など全国に6店舗もあるチェーン店でした。
さて、気を取り直して(?)散策再開。
国際通りの一本裏の道に古い民家がひっそりと建っています。赤瓦でないのがちょっと残念・・・。
以前は、このあたりにも大きな
沖縄のお墓があったりしたのですが、最近は再開発などで改葬された
りして見かけなくなりました。
生垣にはアカバナー(ハイビスカスの原種)が咲いていました。夏の沖縄ではどこにでも咲いている
花ですが、自分は大好きです。(アカバナーですが黄色や白もあります)
沖縄では花屋さんも内地と違って、大振りのカサブランカやハイビスカスなど派手な花が多いです。
お供えの花もかなーり華やかだったりします。
国際通りでよく見かける「琉球ガラス」のおみやげ。こういう安いやつはたいがい中国製です。
良心的なお店は「これは琉球ガラスの技術を使って中国で製造しています」なんて但し書きが・・・。
だったら沖縄で買う意味ありませんよね。
本物の琉球ガラスが欲しい方は、牧志バス停の前にある、
久高民芸店に行くことをオススメします。
お値段はちょっと高めですが、本物でしかも良い物が手に入りますよ。
カメラ片手に歩き回っていたら、そろそろお昼時。1時過ぎには首里の実家に到着していないとマズイ
ので早めの昼食を取る事に。
沖縄そばの店「街角」は昭和38年創業の老舗です。
なかなか雰囲気のある店内。テレビではお約束の高校野球中継をやってました。
今回は「三枚肉そば」と
アンダンスーの入ったおにぎりのセット、750円なり。
お味は・・ちょっと薄味ですが、豚と鰹の出汁がしっかりしていて麺も硬すぎず、おいしいそば
でした。
沖縄そばは「ソーキそば」と思っている方が多いと思いますが、骨付きのアバラ肉(ソーキ)
が入ったのがソーキそば。
豚の三枚肉一枚と沖縄かまぼこ、ねぎが入っただけのシンプルなのが「沖縄そば」です。
三枚肉そばはちょっとお肉が多め、チャーシュー麺みたいなものです。
お腹も一杯になったところで、沖縄唯一の鉄道「ゆいレール」で首里に向かいます。
国際通りに程近い牧志駅から乗車。
ゆいレールは2両編成のモノレールです。
平日の昼間ですが車内はけっこう混んでいました。
15分ほどで儀保駅に到着。
ここは首里駅の一つ手前。ホームから首里城が見えます。
自動改札ですが、もちろんsuicaやpasmoは使えません・・・。
料金は内地に比べてちょっと高めかな?
家内の実家は、儀保駅から歩いて10分くらいの山の上にあります。
この坂は以前は石畳だったのですが、沖縄戦の艦砲射撃で壊されてしまいました。
坂の入口にはなぜか「鳥獣保護区」の看板が(笑)住宅地なんですが・・・。
炎天下の坂を登りきり、首里の実家に到着。
写真はありませんがこの家、築50年以上の赤瓦の古民家です。
沖縄では葬儀や法事にはこの「かりゆしフォーマル」を着ます。黒い生地に織りが入った開襟
シャツです。
暑い土地ですから、夏場はネクタイに上着ではさすがツライので、こういった工夫をしているん
ですね。自分も家内にサンエーで買っておいてもらいました。
この後、2時よりお坊様による読経で法要が始まり、親戚の皆さん、義母や義父の友人、知人、
かつての同僚など数十人の方が入れ替わり立ち代り焼香に見えられました。
自分は何も出来ないので、下足番に徹し玄関に張り付いていました。
夜の7時、ようやく日が沈み始めた頃(夏の沖縄は7時過ぎまで明るい)最後のお客様が帰られて
法事は終了。沖縄では、仏壇にお供えしておいた料理を下げて親族がいただくという風習があり、
この料理で全員が夕食を取りました。
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この後、義兄と義弟と自分の3人は、那覇の松山(歓楽街)にある義弟行きつけの店へ。
沖縄ではオネーチャンの居るお店は夜9時くらいから開店します。
カラオケ好きの義兄と競い合うように歌い、飲んで気がついたらすでに2時半・・・。泡盛のボトルは
4本目に突入しておりました。
すっかり写真を撮るのを忘れてしまいましたが、このお店の女の子たちは若くて美人ぞろい。
(自分に付いてくれた娘は若槻千夏似の21歳でした・・・名前忘れました・・・。)
那覇松山の「クルージング」オススメです(笑)
ヘベレケになりながら義弟に送られて何とかタクシーでホテルへ戻り、部屋に入ると家内はすでに
撃沈(あたりまえか)・・・さすがに疲れたんでしょう。お疲れ様。
ベッドに倒れこみたいのを必至で堪え、シャワーだけは浴びてからこちらも轟沈です。
沖縄帰省二日目、慌しくも中味の濃い(?)楽しい一日でありました。
何より、一番の大事である一周忌法要を無事に済ませることが出来て良かったです。
しかし次の日、ホッとして最後に思い切りハメを外したツケが、待っておりました・・・。(続く)